変わりやすいのは女心と秋の空ばかりではない。妙高の天気もまた男心をもてあそぶかの如く移ろいやすいものである。
初日は快晴の中妙高に向けて登山開始。高原の風は肌に心地よく湿原の緑葉を揺らめかせていた。妙高への道はときに峻険で変化に富み、孤独な我々登る者の心を躍らせる。山頂に向かうにつれガスが山腹を這い上がるのが見えたちまち視界を遮るかと危惧した。急ぎ足で山頂に達したが、惜しいことにちょうどガスに包まれ視界が遮られるところであった。下山路高谷池ヒュッテに向かう途中でも驟雨に遭遇し、雨具・傘が大活躍した。
翌日は天気予報を覆し快晴の朝を迎えた。天狗の庭で池塘に映える湿原植物と火打山を眺めるも、焼山方面からガスが迫り来るのが分かり、連日の急ぎ足で山頂に向かった。今回は間に合った!山頂からは雲海と朝日、そして妙高の雄大な姿が一望でき、息をのむ美しさであった。宴はものの数分、その絶景も束の間たちまちガスに包まれ何も見えなくなった。
天狗の庭、高谷池に下りる。ワタスゲは風に揺られ白くふわふわポワポワと見事に咲き誇っていた。山頂付近の天気の攻防にも動じることなく、静かに風を受け流しているようにみえた。
下山路もまた驟雨に見舞われた。妙高の天気は最後まで我々を翻弄し続けた。
(by Dora)
下山後の温泉は、妙高高原ふれあい会館 250円!
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